あらすじ
針生大喜ペアVS兵藤さんペアの試合がスタート。
大喜が鋭いスマッシュを打つもわずかにアウトとなり、1ゲーム落とす展開。
しかし、場面は猪股家に帰宅した千夏のシーンへ。
千夏は無事決勝戦へ駒を進めるも、大喜の結果は・・・
そして、翌日。
大喜と針生はシングルスに望みをかけ、お互い決勝で会うことを誓う。
そして、大喜の相手は佐知川高校の遊佐なのだが、果たして・・・
考察
いよいよ大喜たちの試合がスタート!と思いきや、いきなり兵藤さんとの試合!?となり、そして気づくと負けていて、そしたら翌日大喜のシングルスの試合が始まるもあっけなく遊佐に負けているというとんでもないスピードで展開。
ここまで駆け足になる必要ある!?っていう印象なのだが、今回はそこを中心に考察していきたい。
- 展開の早さ
- 大喜の反省
- 遊佐
展開の早さ
展開の早さの理由について、一読者目線になるが先生の考えを予想してみたいと思う。
- 試合の内容自体を描きたいわけではない
- 今後のお話のために取っておきたい
- 打ち切り決定で巻きにきている(人気作品になる今作では除外)
試合の内容自体を描きたいわけではない
まずこれ。
そもそも恋愛漫画なのでスポーツのような試合の面白さを描写したいわけではないと思われる。
個人的にはスポーツ作品は好きなので全然描いてくれてもいいわけだが、アオのハコのような恋愛作品を好きな読者が求めていないことを考慮すると可能性としてはあると思う。
そもそもスポーツ漫画ではないからその土俵で戦う必要なんてないわけだしね。
あとは無理に展開を引っ張ることでテンポが悪くなり、読者が離れてしまうことを危惧しているか。
実際、テンポの良さはこの作品の良いところだと思うし、それも読者からの人気につながっていると個人的には思ってる。
ただ、それにしても一話で当日のダブルス、翌日のシングルスの敗退を描写するのはあまりにもあっけなさすぎるのではないだろうか。
今後のお話のために取っておきたい
次にこれ。
魅せるのは物語がもう少し進んだ先の一番熱い展開になるとき!という可能性。
特にさっきも言うようにアオのハコは恋愛作品になるから、キャラが出揃って、かつしっかり掘り下げてからの方が当然深みが増すので、まだ描けない、楽しみはお預けというパターン。
ちなみに、少年マガジンで連載されていたスポーツ漫画の「ダイヤのA」の話になるんだけど、読者的には想定していないところで最終回を迎えた作品だったと思う。
これについて作者の寺嶋先生からコメントがあって、最終回に持って行った理由というのが、「魅せ方がマンネリ化になるため」だったと思うんだよね。
俺は連載当時から好きで読んでたんだけど、これ聞いて先生たちの苦労を改めて感じてしまったわけだ。
話を戻して、アオのハコの作品で考えてみても、恋愛作品がそういう魅せ方をこだわるというより、シンプルに魅せたいところだけ描くというのが一番理にかなっていると思う。
特に作中では大喜が1年生ってことを考えても来年の2年生のときの活躍として取っておいた方が熱い展開に持っていけると思うし、マンネリにもならないとは感じている。
大喜の反省
試合の疲れからかバドノートを書きながらこたつで寝てしまっていた大喜。
ノートに「スマッシュ絶対いれる」という目標が書かれていて、それを見た千夏だが、「私もシュート絶対入れる」としれっと書いてその場を後にする。
起きた大喜がその文字を見つけ、元気をもらうという流れ。
「あのショット決まっていたらー」という自分の課題を明確に自覚する瞬間だよな。
ただ、これが呪縛となって結果ナーバスになってしまわないようにしてほしいと思ってしまう私。
大喜目線
千夏からのこういう直筆コメントっていいよね。
好きな人の文字ってところがポイント高い。
これはメールとかにはない魅力だよね。
てかそもそもコメントもらえると思って書いているわけではないからこういう一種のサプライズっていうのが嬉しさに拍車をかけていると思う。
千夏目線
同じ目標を目指して頑張っている人だからこそ、負けてしまった大喜になんて声をかけていいのかは考えてしまうよな。
特に、#10「前日」で「来年もあるー」とか言っちゃった千夏としてはなおさらね。
だから今回コメントとして「私も頑張るよ」って言い方はこれはこれで良いコメントだと思う。
元々大喜が前向きにいてくれているって部分もあるんだけどね。
逆に自分が同じ立場だったらどんな言い方するんだろうかって思っちゃう。
あまり触れないのがいいのかな。
でも言うなら普通に「また明日から練習頑張ろう!」って方向に最終的には話もっていくような気がするなー。
あと、前回#22「一本っ!」で、千夏が「私もやるっ」っていうセリフがあったけど、「私」って言い回しが千夏らしさ出てて、とっても良い!
遊佐
前回#22「一本っ!」で、椅子で横になりながら寝ていた人が佐知川高校の選手だったというところで終わっていたが、今回「遊佐」という名前が冒頭で判明。
ダブルスの1ゲーム目の展開について、佐知川のモブ生徒の評価は「点差が開いているから圧勝」とみているところ、遊佐は「点差ほど実力は離れていない」と冷静な評価。
また、針生大喜ペアの欠点を決定力不足と分析。
これについては、チャンスだったにも関わらず大喜のスマッシュがアウトしてしまい、結果1ゲーム目を落としてしまったということで、大喜の課題だと示唆するような描写に思える。
ということで遊佐については、前回は強者由来のマイペースな性格を描写していたが、この時点で試合をしていないにも関わらずしっかりと格を上げているように感じた。
そして、ラストはいきなり大喜とのシングルスの試合となり、オンラインにショットを決めて勝利というところで今回の引き。
改めて思う、展開早いよさすがにw
試合を見せずに遊佐の格は上がてきたと思うが、あっさり終わってしまっては悲しすぎるw
これも先生の作戦の可能性があるので、今後に期待ということだろうか。
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