始めに
前回の考察記事「#62で千夏はあのとき何を言ったのか」で、「未回収伏線」として考察を述べさせていただきました。
すると先日Xにてコメントがあり、「ここの伏線は回収されている!」ということで考察の発表頂きました。
私としては納得度が高く、むしろ「これが正解なのでは!?」と思ってしまったくらいです。
今回の内容も普段ご覧になられている方たちが「ここってこんな解釈だったんだ!」とよりアオのハコを楽しんで頂けると思い、追加で考察記事を作成したいと思い立った次第です。
今回Xのフォロワーさんの考察を引用しつつ紹介することの許可頂いております。
ありがとうございました。
おさらい
タイトル | 内容 |
---|---|
#62「なんて言いました?」 | #62の考察記事。例のライブ登場回。 |
#62で千夏はあのとき何を言ったのか | 伏線に対する考察記事。 |
こちらでも考察しておりますので、まだご覧になられていない方はそちらを先に見て頂いてからでもいいと思います。
考察
そんな今回は、Xのリプを一部引用して考察をまとめていきたいと思う。
(※著作権を気にして画像が入っていないリプのみを引用)
#92「つらい時には」が最大のヒント!
まとめると
#92ラスト
千夏「大喜くんがつらい時には隣にいるよ」
(略)
千夏「そのときはライブでも海でもどこへでもお供しますよ」
この千夏のセリフが心情吐露となっている。
場所を指定しているのは千夏が実際つらかった時期を暗示。
言い換えると「千夏のつらかったとき(悩んでいたとき)はライブや海に行った時期で、そのとき大喜が隣にいてくれた」ということ。
だから「大喜がつらいときは隣にいる」と明言。
→大喜が隣にいることの重要性を再認識
ここでライブという言葉が出てきていることもあり、「大喜が隣にいること」→「大喜に隣にいてほしい気持ち」が今回の「千夏はあのとき何を言ったのか」を解くうえで、最大のヒントになっていると思う。
ここで海、ライブという言葉も登場していることもあり、今一度振り返りつつ、考察したいと思う。
<海>千夏の誕生日回
流れ
三回に跨ぐ千夏の誕生日回の流れをまとめてみたい。
#45「8月26日」
千夏が部活関連で悩んでいるとき、千夏ママのアドバイスが「つらいときに誰かに頼ること」。
そして千夏は大喜にケープくんスタンプ送付。
(#14「水族館」でケープくんスタンプは「大喜に言いたいことがあるとき」送る約束)
今回「大喜に言いたいこと」とは「どこかへ行きたい」こと。
↓
#46「8月26日②」
大喜は千夏を海に連れていく。
↓
#47「8月26日③」
渚とのTV通話にて「すでにスッキリした顔してるな」発言あり。
このことから、千夏の悩みが大喜を頼ることで結果として解決できたことが分かる。
「それに・・・」の後のセリフ
以前より気になっていた部分。
#47「8月26日③」
千夏「”良くないこと”って言ったの撤回させてほしい。」
(略)
千夏「大喜くんに対して失礼だったと思う。」
(略)
千夏「それに・・・」(←ここのセリフ)
千夏「だから私もごめんなさい」
#47「8月26日③」の考察では、ここのセリフを「私自身の気持ちが少しずつ分かってきたから・・・」みたいなセリフになるんじゃないだろうかと当時は推察。
だけど、今回フォーカスしている「大喜に隣にいてほしい気持ち」を考慮すると、
千夏「それに・・・今日大喜くんが隣にいてくれたから私は元気になれた」←今の俺の予想
のようなセリフの方が良さそうに感じた。
むしろ、これが当たっているのであれば、このときから「大喜に隣にいてほしい気持ち」を匂わせていたようにも感じる。
<ライブ>文化祭編
流れ
まずは一連の流れをまとめたい。
#44「叶ってないよ」
大喜と雛のやり取りを見て、千夏がこの時点で「雛が告白したが付き合っていない」ことを把握。
↓
#50「ずるい女」
購買部にて、大喜と(隣にいる)雛が会話している姿を見つめる千夏。
お風呂にて、大喜のことを好きな雛の気持ちを考えると千夏自身の行動がずるいことを自覚。
↓
#52「見たいでしょ」
雛に告白したことを千夏に告げられ、(コピー機に頬杖をつき)悩む
↓
#59「してないですよ」
劇のキスについて聞こうとすると大喜「してないですよ!」の過剰な反応。
大喜の去り行く背を見つめる(大喜雛のことが気になり考えている?)
↓
#60「観に行こうよ」
千夏が「寄り道している」ことを発言、「脳内バスケ100%」を否定。
大喜をライブに誘う。
↓
#62「なんて言いました?」
二人でライブへ行く <大喜の耳元で何か言う>
千夏の悩みのきっかけ
#50「ずるい女」で登場したドラマを見た千夏ママのセリフ。
「彼のこと興味なければいくらでも距離作れるだろうし、隣に心地よさ感じてるのに煮え切らない態度でいるのはずるく思っちゃう」
千夏が悩み始めたきっかけとなったエピソード。
そもそも悩みとは?
次にポイントとなるのは、ライブ時期での千夏の悩みについて。
千夏が大喜と雛の関係性で悩んでいることは、大体の方が感じ取れたと思う。
そこをもっと具体的に考えると「雛が大喜のことを好きなのは知っていて、自分は大喜に隣にいてほしいと思っていること」ではないだろうか。
では、根拠について述べていきたいと思う。
「誰かを頼りたいと思ったときー」の後のセリフ
#50「ずるい女」にてラストのセリフが、千夏「誰かを頼りたいと思ったときー」になっている。
#50「ずるい女」の考察では、この後に続くセリフを「頼ってもいいんだよね」とか「自分の気持ちに素直になっていいんだよね」のような言葉が続くと当時は思っていた。
だけど、ここでも「大喜に隣にいてほしい気持ち」を考慮すると、
千夏「だけど、あの時、まだ付き合ってなかったんだって」
千夏「うーん、だけど」「誰かを頼りたいと思ったときー」
千夏「また大喜くんに隣にいてもらいたいって思ったらだめなのかな・・・」←俺の予想
こんなセリフになるのではないだろうか。
「隣にいてほしい気持ち」が一貫
- #45「8月26日」で、「つらいときに誰かに頼ること」として大喜を選び、問題解決。
- #47「8月26日③」で、「それに・・・」の後のセリフを「大喜に隣にいてほしい気持ち」を考慮すると納得度が高い言葉につながる。
- #50「ずるい女」で、「誰かを頼りたいと思ったときー」の後のセリフを「大喜に隣にいてほしい気持ち」を考慮すると納得度が高い言葉につながる。
- #92「つらい時には」で、「つらいとき大喜が隣にいてくれた」ことを暗示。
#47「8月26日③」で「大喜に隣にいてほしい気持ち」がすでにあったかはあくまで予想ではあるのだが、この誕生日回(海)にて「つらいときに大喜を頼って解決できた」ことも事実。
そして、そのことは千夏も気付いているのではないだろうか。
このことを考慮すると、千夏が「つらいとき大喜に隣にいてほしい気持ち」が海回から一貫している可能性は高いと考えた。
ここを踏まえ、千夏と雛の心情が相反することを考えると、ライブ時期の千夏の悩みは「雛が大喜のことを好きなのは知っていて、自分は大喜に隣にいてほしいと思っていること」だと考えた。
心情の変化
#67「花が咲くまで」にて、千夏が大喜をまだ好きではないが気になっている人と判明。
千夏が悩むきっかけが「興味ない人にも関わらず、隣の心地よさに甘え、煮え切らない態度はずるい」ということ。
つまり今回大喜をライブに誘えたということは、「千夏の気持ちが変わり、この時点で大喜を気になっている人と自覚して、自身がずるい人ではないと思ったから誘った」と思われる。
そのため、
「雛が大喜のことを好きなのは知っていて、自分は大喜に隣にいてほしいと思っていること」
を悩んでいたが
「自分も大喜のことを気になっているから、また大喜に隣にいてほしいと思ってもずるくない」
↓
「大喜をライブに誘って、また隣にいてもらいたいと思った」
<二人でライブへ行く>
こういう気持ちだったのではないだろうか。
気になりだしたのはいつ?
一旦振り返りたいと思う
話数・サブタイ | 内容 |
---|---|
#52「見たいでしょ」 | 雛が告白したことを千夏に告げられる<悩んでいる> |
#57「私は知ってる」 | 歩みを止めなかった大喜の努力を知っている |
#59「してないですよ」 | 大喜がキスについて過剰に反応 |
#60「観に行こうよ」 | 大喜をライブに誘う<気になっている> |
このことから、練習試合のVS遊佐柊仁の試合中~文化祭当日朝までのところで心情に変化があった可能性が高そうである。
いいなと思うこと
そこで注目したいのが、#67「花が咲くまで」での千夏が自分の気持ちを花に例えた描写。
「この人いいなと思うと芽が成長していって、いいなと思うことが増えるたびにどんどん大きくなる」
「でもまだ花咲くまで至っていない」
↓
「花が咲いたら好き」
今は好きになっている途中=気になっている
そして、この「いいなが増えると大きくなる」のセリフが登場したコマで、思い出しているシーンがこの5つ。
話数・サブタイ | 内容 |
---|---|
#19「荷物お運びします」 | IH予選直前に二人で神社に勝利祈願のとき |
#38「人たらし」 | 大喜がIHで千夏が活躍することを祈るとき |
#46「8月26日②」 | 二人で海に来たとき |
#47「8月26日③」 | 千夏誕生日翌朝、椅子で寝ている大喜を見てるとき |
#57「私は知ってる」 | 大喜の努力を思い出して千夏が応援してるとき |
この5つ目になるのが、#57「私は知ってる」で大喜の努力を思い出して応援してるとき。
そのため、この5つ目のいいなを感じたときというのが、大喜を気になっていると自覚したタイミングなのではないかと考えた。
千夏の悩みは解決したのか
#62「なんて言いました?」にてライブを楽しむ二人。
大喜から「ライブ初めて来たけどカッコいいですね」に対する千夏の「うん」の表情。
大喜と一緒にライブに来たことで「千夏の悩みが解消された」という目線で見ても、この満足感ある表情も頷けるのではないだろうか。
そして、その喜んでいる表情を大喜は感激しており、「俺自意識過剰なのかなこの状況に期待してしまうんだけど」の心理描写。
単純にライブが楽しいだけではなく、大喜が隣にいることで千夏がより喜んでいることを三浦先生が表現したかったのではないかと感じる。
#62 千夏はあのとき何を言ったのか(結論)
大喜「千夏先輩なんで今日誘ってくれたんですか」
千夏「それは・・・」
千夏「隣にいてほしかったからだよ」←予想
- #92「つらい時には」で千夏の悩んでいたときはライブや海に行った時期、そのとき大喜が隣にいてくれた
- 誕生日回(海時期)では、「つらいときに誰かに頼ること」として大喜を選び、一緒にいたことで悩みが解決。
- ライブ時期では、千夏の気持ちが変化し、大喜とライブへ行き、一緒にいたことで悩みが解決。
実は先日投稿した考察記事「#62で千夏はあのとき何を言ったのか」と結論は同じなんだよねw
ただ、根拠含め納得度としては圧倒的に今回の考察の方が高いと個人的には思ってる。
伏せられたセリフ
今回の考察ですごく感じたことは「大喜が隣にいてほしい気持ち」がキーワードとなっている。
そしてこの「大喜が隣にいてほしい気持ち」を考慮したことで
の3点の伏せられたセリフが解明できたと思う。
隠していた理由
メタ的に考えると、三浦先生としての狙いは「全て千夏の心理描写になるので、心情を明かさず物語を進めることで伏線として楽しませたかった」といったところだろうか。
最後に
まさかの「#62で千夏はあのとき何を言ったのか」第二弾を作成するなんて思いもしませんでした。
ただ前回の考察が「未回収伏線で判明していないんだからこんなもんかな、それっぽく仕上がったし結論アツいでしょ!w」というのが感想としてありました。
それが今回の考察では
・「もうこれしかない!!」くらいの満足感ある考察内容
・他の伏せられたセリフを解明することができた!
ということで個人的にもとても良い仕上がりにすることができたと思います。
ということで今回の考察はここまでです。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
X(旧Twitter)で考察記事投稿の際、ポストしています。
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よろしくお願いいたします。
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