「大喜千夏にとって一番の苦い思い出はどんなことだと思いますか」
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はじめに
本考察をするきっかけとなるのが、#170「あれから一年」のある描写。
今回の考察テーマを語るうえで必要な情報をまとめつつ、#170で登場した重要描写のおさらいをしておこうと思う。
#170から分かること
タイトルとなる「アオのハコ」の”アオ”が青春、”ハコ”が体育館というのが共通認識だった。
それが#170の千夏のセリフにて”ハコ”が思い出でもあることが新たに判明。
「これからも沢山の思い出を残していこうね」
「その中には苦いこともあるかもしれないけど」
の千夏の心理描写あり。
この「その中には苦いこともあるかもしれないけど」のセリフ登場の裏には、大喜千夏にもこれから苦い思い出が発生することを示唆しているのではないかと思っている。
実際このセリフ登場というのは、匡が体調を崩し母親に来てもらい、早退する描写の際に使われている。
#170は文化祭編の最終話にあたるわけだが、この章では匡菖蒲のすれ違いの末、結果的に菖蒲が高砂と付き合ってしまった。
匡菖蒲は両思いであったにも関わらず、ちょっとしたタイミング次第で結果が変わってしまうのも恋愛の難しさであることを表現しているようにも感じた。
恋愛の見せ方
先ほど述べたように、リアルな恋愛模様が描かれるのもアオのハコの魅力の一つであると思う。
今一度アオのハコで登場したペアと特徴について簡単にまとめたい。
ペア | 内容 |
---|---|
大喜千夏 | 大喜が年上の千夏に片思い。恋が実りカップル成立。 |
大喜雛 | 親友関係だったが雛が大喜に恋心抱く。雛がフラれる。 |
大喜あかり | 大喜に後輩のあかりが憧れる?今のところ動きなし。 |
雛晴人 | 雛が後輩の晴人に嫌悪感あったが、徐々に変化。 |
針生花恋 | 恋愛としても先輩になるカップル。 |
匡菖蒲 | 両想いにも関わらず、すれ違いによりカップルとはならず。 |
菖蒲高砂 | 匡の恋愛成就を阻むことになったカップル。 |
ここで見てほしいのが、それぞれのペアに役割を持たせることで、しっかり差別化されているように見える。
差別化させる目的としては、読者に飽きさせてしまうようなマンネリ化を防ぐため。
というかそもそもアオのハコのテーマが恋愛になるので、三浦先生としてもそれぞれ違った恋愛模様を見せたいところだと思う。
今後の大喜千夏
まず、現在の大喜千夏の恋愛事情について振り返りたい。
千夏が試合中けがによりIH本戦出場ならなかった部活の苦いエピソードはあったものの、恋愛面に関しては誰しもが分かるように、良好と言えよう。
体育祭、花火大会、お疲れ旅行での誕生日、文化祭と全てにおいてむしろ順調すぎるくらい。
ただよく語らせてもらっているが、物語の構成において最後まで順調のまま、物語を畳むとは考えにくいと思っている。
理由としては、先ほど述べた理由と同じで物語の展開が単調となり、マンネリ化につながる可能性。
絶頂になったところで、どん底まで落とす展開は物語の定番の流れ。
この緩急があるから読者も飽きず、作品としてみても面白さにつながってくる。
「いやいや千夏先輩の幸せな姿見まくったからつまらなくなるとかありえないから!」
「大喜千夏の悲しむ姿とか誰得だよ!」
そうなんだよ、俺だってそんな展開見てて辛いよ!
ただこう思うこと自体三浦先生の掌の上の可能性大なんだよ・・・
結論
さて、ここまでで
①大喜千夏にもこれから苦い思い出が発生する可能性
②他ペアと差別化した恋愛模様を描写したい可能性
③物語の構成上順調のままでは面白さに欠ける可能性
ということは伝わったかと思う。
そしてここからが今回の本題。
「実際付き合っているカップルである大喜千夏に役割を持たせるとして、今まででまだ描写していない恋愛模様かつどん底まで落ちる展開とは何か?」
「付き合っているカップルの破局」
ではないだろうか。
考察
さて、ここまでで大喜千夏が別れる可能性があるということで述べたわけだが、考えうる原因やそこからの展開を洗い出しつつ、考察していきたいと思う。
別れる原因は?
まずはここ。
「そもそも何を原因として大喜千夏に別れる展開を持っていかせるのか」
前提として最終的には縁りを戻す展開を想定したい。
さすがにこの最重要キャラを別れたまま「ご愛読ありがとうございました!」なんて展開はありえないと思う。
そうなると展開としては
「別れたとしても、他の人に心が移ったなど恋愛面の原因ではなく、比較的自然な形で復縁できるような外部が干渉している可能性があるもの」
が条件になるように感じる。
要は、お互いの心は今も変わらず好いているが、何かの諸事情により別れるようなイメージ。
「じゃあどんな内容により二人は別れるの?」
ということで掘り下げたいと思う。
どんな内容?
考えられるところとして、いくつか候補を出していきたい。
①千夏が海外での生活になったため、物理的に会うことが困難となり別れることを選択
②付き合っていることを知った両親と家族会議の末、別れさせる選択肢に決定
③病気や事故などによる今までと状況が一変したことにより、別れることを選択
①については、千夏自身が日本の大学への進学を考えていることがWC編で明かされていることからも千夏が高校卒業後に海外での生活をすることは考えられない。
海外に行くとするなら、大学卒業後などで千夏が海外のバスケリーグに挑戦するような展開なんだろうけど、それこそ大喜が反対しないだろうし、大喜なら別れず待ち続けると思う。
なので①のような海外に行くことによる破局は現状考えにくい。
②については、個人的には以前より冬樹さんが二人にとっての大きな壁となって別れさせるような展開が来るんじゃないかと思っていた。
それがWC編にて冬樹さんを大きく掘り下げられたわけだが、その中で二人が付き合っていることについては否定的ではないことが判明。
今後の同居問題は残っているものの、大喜千夏の両親の人柄を考えると二人を別れさせるような家族会議はさすがに考えにくいと思う。
最後に③。
現状ここが一番可能性があるんじゃないだろうかと予想。
「自分の病気によって相手が不幸になってしまうから、別れた方がいいんじゃないだろうか」
誰しもが考えるだろう、病気ゆえのマイナスな思考。
そして最愛の人に迷惑をかけたくないという気遣い。
この理由なら例え別れたとしても想い合っている二人なら最終的には復縁できる展開に持っていけるかと思う。
描写のタイミング
個人的にはこのアオのハコという作品は千夏卒業で連載終了なのではないかと思っていた。
理由としては、タイトルであるアオのハコの”ハコ”が高校の体育館だから、二人にとっての特別な場所である体育館から千夏が卒業したなら、そこがゴールなのではないかと思っていた。
それが”ハコ”が思い出の概念でもあるということで、千夏高校卒業で連載終了にしなくても不自然ではないような印象になった。
実際千夏卒業後の展開として
・千夏の大学の進学についてすでに匂わせていること
・大喜が3年生のIHに向けて気持ちが切り替えられていること
→千夏は大喜のIH本戦の応援に行けていないのもこのためにとってある?
・雛のIH本戦での舞台の描写が一度もまだない
→高3のIH本戦で描写するためとってある?
(全中4位、高1のIH3位、高2のIH結果現状不明→2位予想、高3でIH優勝予想)
などを踏まえるとまだ続きを描くのではないかと予想。
ただ、ここでネックになってくるのが「学年が違うだけでなく、学校すら違ってくる大喜千夏が今後どんなイベントが発生するのか」ということ。
そこに充てたいテーマというのがこの「大喜千夏お別れ回を経て闘病編」
もしこのお話を入れるとするなら、この千夏大学1年生のタイミングで投入するのが一番いいのではないだろうか。
そして大喜が3年でIH出場のことを考えると千夏が病気になる展開になるのではないだろうか。
伏線は何かある?
気になる点としては2つ。
#144「上書きしよっか」にて大喜がIH本戦出場を決め、千夏と喜びを分かち合う回。
このとき大喜のミサンガがまだ切れていないことに気が付く千夏は、願い事の上書きということであることを願う。
そのセリフと言うのがこちら。
「大喜くんの目指すところ その道のり 困難があれば乗り越え 努力は成果をもたらし
なるべく健康に なるべく後悔を残さず 次の朝を迎えられますように」
千夏が想う大喜に対する願いになるわけだが、このセリフには健康という言葉が採用されている。
普通の文章としてみたら何ら違和感ない文章になるわけだが、千夏がIH予選で敗退の原因となるケガを考えたら”健康”ではなく、”安全”でもいいように感じる。
それを”健康”という言葉を採用しているのも伏線のように見えてくる。
ただ、この内容が千夏の願いということで、このまま考えると「大喜何かの病気になる?」となるのが自然ではある。
ただこれミサンガで願い叶ったら切れるということを踏まえると、どのタイミングで切れるかまで予想するとなかなか悩ましい。
むしろこれだとこれからも継続してほしい願いのように思うからお守り的な意味合いになっているようにも思う。
ということは大喜はミサンガによって守られているから、守られていない千夏がピンチであることの示唆?
そして気になる点がもう一つ。
千夏には#160「願い事」にて大喜からもらった「希望、願いを表す」と言われる星型アクセサリーのアンクレットがある。
大喜の願いとしては「WC大活躍できますように」という思いが込められてアンクレットを渡しているが、もし千夏の願いが反映するとしたら?
千夏の願いの一つに、大喜と「ずっと一緒にいたい」がある。
千夏が上書きした願いである、最愛の人に「健康」でいてほしいという気持ち
千夏の願いである、最愛の人と「ずっと一緒にいたい」という気持ち
それぞれが将来を見据えた愛情で共通した対比関係のように見えなくもない。
ということでミサンガとアンクレットの効力をまとめると
大喜は千夏から上書きされたミサンガの願い「健康」によって守ってもらえる。
千夏は大喜からもらったアンクレットの願い「一緒にいたい」が叶う。
ということだろうか。
大喜は健康ということで今回キーワードとなる病気から守ってもらえる。
千夏は「一緒にいたい」ということで病気になったとしても大喜と「一緒にいれる」ということは守ってもらえる。
そうなると物語の展開予想としても「千夏が病気になるも完治して大喜と一緒にいれる」ということだろうか。
いやーさすがに少し無理やり感がでているかw
こればっかりは伏線というにしても今後のヒント待ちとしか言いようがないな。
今後の展開予想
さて展開予想としていろいろと考察しているが、ここまでを一旦まとめておきたいと思う。
千夏が大学生になる辺りで、大喜とのお別れイベントが発生。
理由は千夏は病気になり、このままだと大喜を不幸にしてしまうと思ったため。
だが、周りのフォローにより復縁、そして二人で闘病を決意。
大喜が3年生でもIH本戦を決め、千夏が応援に行く展開あり。
ミサンガ・アンクレットが今後の伏線になってくる可能性。
こんな展開になるのではないかと予想。
これがこのアオのハコの物語において一番の山場となると思うので、これが最終章になるだろう。
そして今回のテーマについてもまとめてみたい。
「大喜千夏にとって一番の苦い思い出」とは、
病気が原因で別れたことだが、最終的に一番大きな山を二人で乗り越えられた。
苦しかったけど、それも二人にとっては”ハコ”となった。
これであれば読後感としてもよく、アツくなれる展開ではないだろうか。
さて、結論まで予想しているわけだが、最後に一つ考察。
「千夏はどんな病気になるのか」を述べて締めたいと思う。
どんな病気?
前提として復縁のことがあるので、死別になるような病気ではない、治療して完治するような病気だと予想。
ただ、最愛の相手と別れることを意識させるような病気でないとそもそもの話成り立たないわけだ。
そうなると結構重い病気だったのが、奇跡の完治による感動展開って方向になる?
ここで思い出してほしいのが、千夏にとって最重要な「大喜との思い出がほしかった」のセリフ、そして千夏から誕生した「ハコ=思い出」の概念。
死別にはならないとしても、千夏が最も重要だと思っている大喜との思い出が今後作っていくことができない、もしくは無くなってしまうと知ったら?
大喜を将来的にも不幸にさせてしまうかもしれないと思い、別れを選ぶ動機になるのではないだろうか。
千夏の病気は
「記憶できなくなってしまうような脳の病気」
なのではないだろうか。
最後に
このテーマずっと書きたいと思っていました。
今回お正月の関係でジャンプが隔週発売だったので「このタイミングで進めるしかない」と思い、作成していました。
なんとか仕上がってよかったです。
正直「大喜千夏が別れる」というのが普通に考えてもぶっ飛んでる上、千夏が病気になるとはなかなか攻めた考察だと思います。
「妄想おつw」かもしれませんが、一人でも「意外と楽しかった」「これあるんじゃね?w」と思ってもらえたら光栄です。
ということで今回の考察はここまでです。
ご挨拶
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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